近藤良平-アニュアルレポート2018

セッションハウス アニュアルレポート2018 近藤良平

近藤良平版「解説付・KONDO劇場」
ぼくの試みたことは・・・

近藤良平ダンスブリッジ公演

2018年では、お客さんとの垣根を取りのぞく一つの方法として、作 品ごとのコメントをその場で行うことを試みました。

 

そしてコメンテー ターには、普段はダンスに直接コメントをしないジャンルの人たちに 頼んだので、ぼくらとは違う視点がたくさん出てきたように感じた。
コンテンポラリーダンスの性質上、新規の人々に足をむけてもらうには、それなりの作戦と広い視野が必要であろう。セッションハウスは、独 特の空間と日常的に盛んに行ってきた公演のおかげで、「見せるための 場所」として充分に確立していると思う。
演者として舞う側にも、席に所狭しと感じながらもすわるお客様とは、良い関係を生み出していると思う。それでも、やはりまだまだ小さなコミュニティーでしか動いていない部分が多々あるように感じる。

 

ひとつひとつは、みな精一杯の力を発揮し、面白いし、可能性を感じるが、どうやって広げるのか広がるのかは、ダンスブリッジを超えたコンテンポラリーダンスの課題であること間違いない。 作品の中身のことで少々。 コンテポラリーダンスという不明解なツールをある時は、ダンスを踊ることを中心で見せる。ある時は抽象的な物語として見せる、ある時は個人の出来事をなぞ りながら見せる。いい意味では、見せ方は多種多様でも、わるい意味では、本当に必要なものか本当に見せたいものなのかが、不安になることがある。

 

今回作品ごとにコメントをする試みをしたのは、お客さんとともに作品にちゃんと向き合うためには、作品ごと、または作品をつくるにあたっての「作品カウンセラー」的な辛抱 強い作業が、必要なのかなとも思ったからであった。

 

近藤良平

 

近藤良平ダンスブリッジ公演

セッションハウスアニュアルレポート2018より抜粋
写真は2018年10月5日、6日上演
東京発ダンスブリッジ・インターナショナル2018
近藤良平版「解説付・KONDO劇場」
上写真:近藤良平ソロ「close to you」
下写真:ゲストの大竹健一氏(トレーナー)と語る近藤良平

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