ダンス花2024 U25 U35公演での監修者からの評価

ダンス花2024 U25 U35公演での監修者からの評価

ダンス花2024 U25 U35公演での監修者からの評価 アンケート zoomでの事後トークのまとめを公開します。

 

阿部理子作品について
大西彩瑛作品について
高下七海 作品について
小林菜々 作品について
櫻井拓斗作品について

 

阿部理子
Zoom 感想会にて阿部さんが伝えてくれたコンセプトをテキストマイニングした結果

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*色分けは品詞別になっています。前作のコンセプトをワードで抽出しまとめるとこのようになりますという参考です。文字の大小は頻出順になっています。

観客アンケートのまとめ

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監修者の評価

・動きのボキャブラリーとしてはピカイチ
 →細かい動き、途切れない動きもなんとなく繋いでいる動きではなく、一つずつのポージングも含め、変なことをやろう(変な自分の体を見つけよう)としていることがマシンガン的、矢継ぎ早にくる。(阿部さんの魅力や技術)
・動きが非常に工夫されていて日常と作品との行ったり来たりというのも非常に好感度は高かった
・舞台の立ち方(いかた)は非常に才能がある。
 →確実に個性的で才能のあるダンサー

新作への監修者からのアドバイス

@RA(阿部理子)を印象付ける、これぞというポーズを組み込むべし
→アピールの核ができる
A作品の中の日常をぶち壊すべし
日を作品に持ち込むということでおそらく達成しちゃっていた。作品の中で日常を持ち込んでゴール
ではなくもう一つ先に行く
B時間の使い方を考慮すべし
自のダンスの時間だけでなく観客の時間を考慮する
開かれた身体、時間を意識!!(怖がらなくていいんだよ by 直子さん)

大西彩瑛
Zoom 感想会にて大西さんが伝えてくれたコンセプトをテキストマイニングした結果

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*色分けは品詞別になっています。前作のコンセプトをワードで抽出しまとめるとこのようになりますという参考です。文字の大小は頻出順になっています。

観客アンケートのまとめ

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監修者の評価

<望月崇博>
・コンセプトが伝わる明確さ
テンポ感がとても心地よい
・構成の巧さ
メリハリがあったりとか体の質感みたいなのも変わるような構成
漫才→紙を落としたらガラスが割れる音(村井さんのソロ)
*大西さんはその間ずっと同じ体勢で止まる→大西さんと村井さんでやりとり→村井さんが寝転がって大西さんのソロ→ユニゾン→最後に元のサスに戻り漫才再開と思いきやポケットから紙を出して落とす
・動きの鋭さ
ダンスの技術があるのを使って作品を作るというやり方ではなく、作品のコンセプトから動きを導き出して行く巧さ
・振付がもたらす印象の強さ
優しさや柔らかさ、緩急

 

<石渕聡>
デキシージャズのような音楽に乗って、黒パンツ、白ジャケットちょっとくすんだ色のシャツで 2 人組でパフォーマンスしてくれました。ダンス技術に関してはこの 2 人は相当高いと感じました。作品全体を通じて、床技、立ち技、足を空間に対して彷徨わせる技術や足の甲を丁寧に地面に接触させたり、瞬間的に早く動き、ストップモーションを効果的に見せたり等、ダンスを見せる技術は、おそらくは今回の参加者の中では最も高いレベルのユニットだったのではないでしょうか。作品についてですが、最初は何か手品をやってるような軽い心地よいジャズに合わせてやってきます。ところが一枚の紙が落ちた瞬間ガラスが割れる音が始まり、それが続いていく。1 人は離れた場所に行ってラスの割れる音がある程度長く続く中で、そこで苦しんでるようなイメージを伴う動き、心臓の鼓動が加へられて緊迫感を高めながら。この、いつまで続くのだろうこの攻撃は、、、、みたいな、まるで今のイスラエルやロシアの戦争を比喩しているのかなと感じたほどでした。「それもジョーク」というのでしたら最高ですが。そしてずっと暗闇の中で止まっていたパートナーに対してまた近づいていって、落ちた紙を拾って口に当てて戻すと、また冒頭の音楽に一転して楽しい雰囲気に帰っていく。そしてその曲がフェイドアウトするともう 1 人は崩れ落ちて地面倒れてしまう。今度は先程のガラスの攻撃を受けてたのとは別の人が手動きをきっかけとして繰り返される動きへ展開していきます。ノイズの繰り返される中での不穏な雰囲気の中でパフォーマンスが続いていきます。ここまでで、非常に楽しいパフォーマンスから暗い雰囲気のパフォーマンス。再び楽しいパフォーマンスになり再度暗い表現へ、、、というような明るい暗い転換が意図的に繰り返されてきました。そしてまた再び合流して 2 人で動いていくのですが、ここからは個々に動いたりユニゾンを混ぜ込んだりと、動きは面白いし、テクニカルであるし、また声を出さないで「あぁー」と言うような口をやって、声なき声と言うの出したり、音と明かりが F.O して終わるのかなあと思うと、それを制して演出すると言うような、スタッフに対して、指示を出すというのはメタ的視点であって、「私たちが今ここでダンスをしています」と言うことを表現する方法もさりげなく使っていました。ラストは、照明変化や、ネタ的動き、会話のシーン(声を出してませんが)、の情報を多く盛り込み、比較的長いユニゾンをたっぷり見せて、センターで元の場面に戻ってガラスの音で終わると言うような緻密に構成されまた、動きのバリエーションや完成度、動きの技術も含めて、非常に評価の高い作品だと感じました。

新作への監修者からのアドバイス

@音響的側面に注意すべし
→ノイズを繰り返し、例えばそこに心臓の鼓動とか、SE 的なもの加えたものをリフレインしていくと手法が、一つの振付に近しいクリエーションであるということを自覚した方が良いのかも。
A聞いたことのない音をリフレインさせないで使うと良いかも。
リフレインの心地よい快楽を一度捨ててみるというのも、この2人のチームにとっては 1 つのヒントになるかな。

高下七海
Zoom 感想会にて高下さんが伝えてくれたコンセプトをテキストマイニングした結果

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*色分けは品詞別になっています。前作のコンセプトをワードで抽出しまとめるとこのようになりますという参考です。文字の大小は頻出順になっています。

観客アンケートのまとめ

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監修者の評価

<望月崇博>
・印象
似顔絵を椅子に貼る
→自分の分身
・作品タイトルの反映
私っていうのはすごい近くにいて側近(味方)でもあるし、私は色々な見方がある
→似顔絵を貼った後の衣装を脱いで椅子にかける、その後に自分の体を確かめるような動き
マイムのようでもあり自分の体を確認するような作業=振付が作品の軸となった
・最後のシーンの構成
客席に向かって手を伸ばしていくところの感動
私というものを確認して存在価値を示す「あなたもそれぞれの私なのよ」というような明確な動き
<石渕聡>
・動き
動きのキレとため、そして流れをつないでいくような様は、ダンスの高経験を非常に感じた。
・印象
顔を書いてある紙を椅子に貼って、そこに自分のカーディガンをかけ、自分の着ているものをいちど脱いで、タンクトップとジャージになって、椅子に服を着せていく部分は、「自分の分身としての椅子みたいな狙いがあった」。
・音楽構成
ガッドギターの単音とたまに聞かれるコード
寝転がって、ゆっくりそれまでの動きとは違う動きの展開もよかった。ギターがアルペジオに変わってから、床で激しく円周的に動いていくのも印象的。ラストは、手を前に出して客席の方へゆっくりアピールしていくものでした。作品は緻密に組まれていたと思います。

新作への監修者からのアドバイス

@蒔いた大きな種はもっとピックアップすべし
→自分の分身となった椅子をもうちょっとピックアップしたかった。作品全体の中では、そこがさほど、劇的にドラマを進行させていないと指摘することもできる。
A自分の作品創作を少し変えてみる or 自分の作品の中にあるものにヒントを見出す

小林菜々
Zoom 感想会にて小林さんが伝えてくれたコンセプトをテキストマイニングした結果

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*色分けは品詞別になっています。前作のコンセプトをワードで抽出しまとめるとこのようになりますという参考です。文字の大小は頻出順になっています。

観客アンケートのまとめ

セッションハウス,スタジオ,アート,ギャラリー,ダンス,レッスン,教室,コンテンポラリーダンス,バレエ,21フェス,マドモアゼル・シネマ,ワークショップ,ダンスクラス,伊藤直子,近藤良平,東京,神楽坂,劇場,小劇場

監修者の評価

<望月崇博>
・タイトルについて
タイトルだけではなく登り続けなければいけない:この作品のすごい秀逸なところ
・メタ的作品
ゲームの世界の非日常と現実で踊られる世界、その境目を行き来するところでゲームの世界なのに富士山を目指している。舞台上は非日常の世界、そこにまた非日常を持ち込んでやる。現実の社会、舞台上の非日常、さらなるゲームの非日常世界という三段構造
・動きの明確さ
ゲームというところを崩さない振付:歩く、進むという先に進むことを象徴させる明確さ
・動きのボキャブラリーの豊富さ
動きのボキャブラリーというかコミカルな動きがとても上手
・踊る楽しさの創出
純粋に伝わってくるような外に開かれたような作品

 

<石渕聡>
・テーマのオリジナリティ
→上がる事だけをするゲーム。これが自分高め系で、輝かしい未来に向かって自分を上げていこうみたいなこととは違って、音楽も電気グルーヴの『富士山』という曲を最初と最後に分割するように使い、途中クラフトワークの音楽を差し込んでいますが、よく見るコンテンポラリーダンス作品と距離をとっていて、一瞬「4 つ打ちビートの曲をかけて、まぁ適当に踊るみたいな感じの軽さ」みたいのを感じてしまう人も多かったのではないかな。しかしそれがなんとなくだんだん見ていくとそこに疑問を呈する。

 

・違和感の表出
→月並みのコンテンポラリーダンス作品と違うよい違和感の原因
「ゲームをしている人間というイメージ」、そのゲームが 1 面クリアと複数の面をクリアして上に登っていくイメージがあるが、その上に対するもう 1 つのイメージ、音楽の富士山からくる「富士山を登って上に行く」と混ざりながら、幸せに楽しくという感じより、追い立てれていたり、何かガチャガチャしていたり、言葉と感覚と中間物のようなもの。実はこの作者が描きたかったイメージは、我々が日常生活の中で感じていながらなかなか表現に上がってこないような微妙な領域なのでは。

新作への監修者からのアドバイス

@異なる身体性を入れ込むべし
→振付のテンポ感、バリエーションを多くしてみる or 身体の表現が変わるようなシーンの挿入。
Aもっと小林菜々を見たいと思える様々な身体!!

櫻井拓斗
Zoom 感想会にて櫻井さんが伝えてくれたコンセプトをテキストマイニングした結果

セッションハウス,スタジオ,アート,ギャラリー,ダンス,レッスン,教室,コンテンポラリーダンス,バレエ,21フェス,マドモアゼル・シネマ,ワークショップ,ダンスクラス,伊藤直子,近藤良平,東京,神楽坂,劇場,小劇場

*色分けは品詞別になっています。前作のコンセプトをワードで抽出しまとめるとこのようになりますという参考です。文字の大小は頻出順になっています。

観客アンケートのまとめ

セッションハウス,スタジオ,アート,ギャラリー,ダンス,レッスン,教室,コンテンポラリーダンス,バレエ,21フェス,マドモアゼル・シネマ,ワークショップ,ダンスクラス,伊藤直子,近藤良平,東京,神楽坂,劇場,小劇場

監修者の評価

・観想という言葉にこだわっているのが印象的
観客のあり方:ダンスは視覚、聴覚、空気の振動(触覚)などで感じる体感
またその感覚に分類できないようなダンサーと観客の対峙、緊張感みたいなもの
ダンスや演劇は見てもらうことが前提
劇を見たりダンスを見たりすることと観想というのは何が違うのか?(観客が舞台の上の作品を見るということ観想は同義なのでは?)
【観想】
物事の真実を捉えようとする=観客がダンス作品を見る(ダンス作品から本質を捉える)

 

作品について
・モダニズム的手法、自己言及性
同じことを繰り返すことによってダンスの媒体というものをさらけ出して行く
・意外と動きが抑制的
前半抑制的に同じことを繰り返して表現を削っていった→言葉の洪水(目は記憶)
その後の体というのはものすごくバラバラな情報、ものすごく壊れたバラバラな運動と身体が一体化したようなものがあると良かった
・構成的な作品
人為的な構成すぎた。

新作への監修者からのアドバイス

@言葉で繕うのをやめるべし
→恐れているのは言葉の暴走、タクトくんの話は言葉が独走しているような印象
A拓斗の色々な遊びを散りばめるべし(出し惜しみはしない!!)
Bもっと自分と観客を信じていい!!

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