ヴォイス・オブ・セッションハウス2020 パリの空の下、沖至さん天国へ旅立つ
パリの空の下、沖至さん天国へ旅立つ
ジャンルを越えた活動を積極的にやってきたミュージシャン、沖至さんが昨年8月、拠点にしていたパリでお亡くなりになりました。享年78歳でした。
1970年代からフリージャスの先駆者の一人として活躍、蝶が舞うような音色からトランペットの詩人とも言われ、数多くの舞踏家やダンサーと共演してきた方でした。
セッションハウスでも創設以来、伊藤直子、笠井叡、松本大樹、笠井瑞丈、上村なおか、古園井美果、マドモアゼル・シネマ、天使館の4人のオイリュトミストなど共演したダンサーも多数にのぼり、4年前に近藤良平とのセッションが最後の共演となりました。
昨年12月に新宿区の文化芸術支援事業のために制作した映像作品「追憶のダンス」を踊る8人のバックに流れていたのは沖さんの演奏する曲で、追悼のひとときともなりました。
ヴォイス・オブ・セッションハウス2020より抜粋
神楽坂セッションハウスから「追憶のダンス」編
セッションハウスでは新型コロナウイルスのパンデミックの中、大勢の観客を入れてのライブ公演が難しくなったことからオンライン配信による公演を多数実施してきました。その中でカメラを通してカラダの動きのディテールを伝えていける新たなダンス表現のあり方を発見。その成果として、セッションハウスで活躍している近藤良平をはじめ多くのダンサーが結集し、コロナ禍のパリの地で客死した沖至のトランペットの音楽が響く中、これまで培ってきたカラダが内包する記憶を噛みしめながら、この災禍を乗り越えて未来に向かう想いをこめた踊ったダンス・セッションをお届けするものです。