近藤良平インタビュー Voice of Kondo Ryohei

近藤良平インタビュー Voice of Kondo Ryohei

2022年4月から彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督になった近藤良平に、大劇場とセッションハウスのような小劇場での活動の可能性について語ってもらいました。

 

(インタビュー:伊藤孝)

 

近藤良平インタビュー Voice of Kondo Ryohei

 

Q:さいたま劇場の他にも各地でいろいろな活動をしているけれど、どうやって時間の割り振りをしているのか大変なことだと思いますが、大きなシステムの中では、どの程度の時間拘束されているんでしょうか?

 

K:拘束されている時間は、財団があって僕のやるべき仕事は年間プログラムなどの書類を確認してハンコを押したり、そういう時は一週間かかったりします。でもその他はそれほど拘束されることはないです。でも実質上芸術監督になって初めの去年は4月から8月の半ばまではほとんど毎日行ってましたね。

 

Q:その埼玉で最初の良平さんの企画のクロッシングというコンセプトによる公演を見に行きましたけど、ダンサーの他に演劇畑の人や生バンドからサーカス芸の人などいろいろなジャンルの人が出る大掛かりな舞台で、大劇場ならではの企画でしたね。そいうもので良平さんにとって新しい挑戦だったという想いはありますか?

 

K:そんなことはないですね。まだそういうことを試みた程度でしたね。呼ぶだけは簡単ですけど、中味はこんなので良かったかなという想いはありますね。本当にやりたいのは時間のかけ方とかで、最低でも1カ月拘束とかしなければと思います。その中で20回公演とかやれるようになれるかですね。ダンス公演だとリハーサル10回くらいでやっても2,3回公演ですからね。ですから大劇場ではどれぐらい拘束出来るかが問題ですね。そいういうことで大きい所には難しい部分がありますね。

 

Q:クロッシングのような企画を年に何回ぐらいやってほしいとの要望は出ているんでしょうか?

 

K:そういう要望は出ているっていえば出てるし、僕次第ですよ。ちょっとずつ意味合いが違うクロッシング・パターンというものを考えています。

 

Q:それは一方で言えば何作になりますか?

 

K:公式に言えば2作品ですけど、昨年は見ていただいた「新世界」で、次にはコンドルズの公演で、その後は「導かれるように間違える」という芝居でした。いろんなパターンですね。夏には「オープン・シアター」と言って、劇場のあちこちの場所を使ってダンスを見せる劇場紹介のようなこともやりました。それは「ダンスの星に生まれて」というタイトルでやりました。

 

場所を紹介する社会科見学のようなものでした。

 

Q:見る人がダンスに参加するというものとは違いますね。

 

K:それは今後の問題です。さいたま劇場は県のホールですから、その意味から埼玉県とどうつながるかを考えるために、埼玉の各地を見て回っています。それを基にクロッシングを考えたいとも思っています。

 

Q:そうした中でセッションハウスのような小劇場でも公演をやったり、ワークショップをやったり、クラスをやったりしてくれていますが、小劇場の位置づけをどのように考えていますか?

 

K:ここは大きい所ではないけど、最初にここに来た時なんかは、知らないことが沢山あったので、僕にとってはものすごく大きな意味のある場所でした。ものを考える原点とでも言いましょうか。そうした意味合いでセッションハウスの役割はものすごくありますね。ここでやっていることはあまり変わってなくて、ブレがないじゃないですか。一人で考え試すことも出来るし、作品を創って見たりするのに、結構コンパクトにやれることがありますね。埼玉の劇場などは組織が大きいので、それと比べるとここは動きやすいですね。

 

Q:良平さんにとっては今両方があるのはいいことですか?

 

K:それはそうです。ここは人と簡単に出会える感じですね。ただ今はオンラインで見る人も多いので、劇場に足を運んでもらえるようにするにはどうするかが困難な時代ですね。

 

Q:企画監修の伊藤直子もお客さん集めに苦労していますよ。

 

K:ここは照明の美穂ちゃんや音響の上田君などでアナログの手作りの良さがあって、何物にも代え難いものがありますね。

 

(インタビュー:伊藤孝)

 

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